台湾電子部品大手の国巨(ヤゲオ)は17日、芝浦電子への株式公開買い付け(TOB)価格を、1株4300円から5400円に引き上げた。ホワイトナイト(友好的な買収者)として名乗りを上げるミネベアミツミのTOB価格4500円を上回るもので、芝浦電子をめぐるTOBは、両社の競争の様相を呈してきた。
ヤゲオはコメントで「芝浦電子のポテンシャルを存分に発揮できる唯一の企業であると確信している」と主張。TOB開始予定は従来通り5月7日としている。市場では、ミネベアミツミ側がさらに対抗するとの観測から、芝浦電子の株価が上昇している。
芝浦電子はミネベアミツミのTOBへの応募推奨を決議し、ヤゲオのTOBには反対の意見を表明した経緯がある。今回、ヤゲオの新たな提案を踏まえた検討をし、決定事項があれば開示するとしている。