鍛造事業が主力のシンニッタンは、日本ものづくり未来投資事業有限責任組合の完全子会社ARTS―3(水谷光太代表、東京都港区)による株式公開買い付け(TOB)に賛同する意向を表明した。シンニッタンの第1位株主である東プレのほか、日本製鉄、日本パーカライジング、日鉄物産(中村真一社長、東京都中央区)といった株主も合意しているとする。今後、ARTS―3がシンニッタンを完全子会社化し、非上場化する予定だ。
TOB期間は3日から4月14日までとし、1株あたり403円で買い付ける。買い付け予定株数は3724万8538株。TOB後、シンニッタンは日本ものづくり未来投資事業有限責任組合で無限責任組合員を務める投資法人、スパークス・グループの助言や支援を受けながらKPI(指標)の設定や人事制度改革、デジタルトランスフォーメーション(DX)の導入、スタートアップ企業との協業の実現などに取り組む方針だ。
シンニッタンは、鍛造製品を中心に、仮設機材、物流容器などの製造・販売などを手掛けており、現在、東京証券取引所のスタンダード市場に上場している。鍛造事業では、商用車のナックルやピニオン、建設機械のスプロケットやシャフトなどを国内4工場で生産している。