ソフト99コーポレーションは10月31日、MBO(経営陣が参加する買収)による株式の非公開化に向けたTOB(株式公開買い付け)の終了日を、31日から11月13日に延長すると発表した。ソフト99によるTOB期間の延長は4度目。買い付け価格は1株2680円で据え置く。
ソフト99のTOBを巡っては、旧村上ファンド出身者が設立した投資ファンドのエフィッシモ・キャピタル・マネージメントが、ソフト99への対抗TOBを9月16日に開始。終了日を当初予定の10月29日から11月13日に延長していた。両者のTOBの足並みがそろった形だ。
ソフト99のMBOは、第2位株主のキーパー技研によるエフィッシモの対抗TOBへの応募により、新たな局面を迎えた。ソフト99株の約12%を保有するキーパー技研が買い付けに応募した状況で、エフィッシモが期限を延長したことから、市場では「どちらのTOBに応募するか迷っているソフト99の株主が一定数、存在する」(アナリスト)との見方が広がっている。
エフィッシモの対抗TOB価格が1株4100円であるのに対して、ソフト99のTOB価格は当初から215円引き上げても1株2680円と差が大きく、株主の判断を迷わせる要因となっている。
ソフト99は「株式の非公開化後の対象会社における経営の見通しや財務負担などに鑑みると、買い付け価格をこれ以上引き上げることはできない」と、さらなる価格の引き上げには慎重な姿勢だ。


