会見で説明する筑本学社長

三菱ケミカルグループは2月7日、子会社の田辺三菱製薬を米投資ファンドのベインキャピタルに売却すると発表した。売却額は約5100億円。2025年7~10月中の売却完了を目指す。

同社は昨年11月、29年までの中期経営計画を公表。モビリティ向け素材開発など5領域に事業を集中させるとともに、成長を見込みづらい医薬品事業については売却先を模索するとしていた。

筑本学社長は7日に開いた会見で「田辺三菱は長年にわたり同じ屋根の下、親孝行な子どもだった」とした上で「互いの成長のために袂を分かつ。売却は三菱ケミカルグループにとっても背水の陣になる」と覚悟をにじませた。

(2025/2/7更新)