独フォルクスワーゲン(VW)でVW乗用車ブランドの最高経営責任者(CEO)を務めるトーマス・シェーファー氏は11月1日、都内で日刊自動車新聞などの取材に応じた。オランダの中国系半導体メーカーのネクスペリアが出荷を停止した影響について、「今のところ、今後2週間分の半導体の用意はあるが、日々、状況の変化を注意深くみている」と述べた。加えて「代替品を見つけて、何とか台数を落とさずに生産できている」とした。
この問題をめぐってVWは、一時、ドイツのウォルフスブルク工場で、主力車「ゴルフ」の生産を停止すると現地で報じられていた。
ネクスペリアの半導体の出荷停止は、オランダ政府が経済安全保障を理由に、ネクスペリアを支配下に置いたことで、反発した中国側が同国からのチップの出荷を停止。オランダ側もこれまでに、中国工場へのウエハーの出荷を止めたとみられる。
これについて、シェーファーCEOは「今回の問題は、技術ではなく政治的な話。ここがこのまま解決しなければ、これから影響が出てくることになる」とした。
同氏は、都内で開いたファンイベントへの参加や「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」の視察などを目的に来日した。
(2025/11/1更新)



