三菱電機は25日、品質不正問題に関する調査委員会の調査で、新たに自動車機器事業本部、FA(ファクトリーオートメーション)事業本部などでも不正・不適切行為が明らかになったと発表した。調査委員会による3回目の中間報告で、新たに15製作所、101件の不正を公表した。

 自動車機器事業本部では、姫路製作所でインバーターの製造工程を一部実施していないなど、4件の不正行為があった。三田製作所ではEGRバルブの定期抜き取り検査を一部実施していなかったほか、ICSでの開発試験を一部実施していないなど、合計32件の不正があった。

 FAシステム事業本部では名古屋製作所でモーターの不具合を報告書に適切に記載していなかったことなど7件、福山製作所では低圧遮断機の定期工場監査で不正行為があったとしている。また、半導体・デバイス事業本部でも品質不正が明らかになっている。

 調査委員会は3回目の中間報告書までに、品質に関する問題の申告があった2303件のうち、約8割に当たる1933件の調査を完了した。累計の不正・不適切行為は16工場、148件にのぼる。

 三菱電機では今後、事業本部別や製作所別に不適切案件の特性や、不正・不適切な内容を類型化・分析して再発防止策の徹底を図るとしている。