日野自動車の排出ガス・燃費性能試験を巡る不正問題で、国土交通省は29日、道路運送車両法に基づいて、日野に対して4機種のエンジンの型式指定と燃費評価を取り消す行政処分を行ったと発表した。対象エンジンを搭載した中型トラック「レンジャー」と大型トラック「プロフィア」や大型観光バス「セレガ」などが生産できなくなる。
国交省によると、型式取得に要する期間は標準で約2カ月とするが、同社が再度認可を得るには「もう少し時間がかかるのではないか」との見通しだ。半導体不足やコロナ禍などに伴う部品供給問題で新車供給が停滞していることに加え、今回の不正問題が今後の業績に及ぼす影響は大きい。
不正行為があった日野製エンジンを搭載したバスを販売するトヨタ自動車といすゞ自動車も同様に行政処分を受けた。