フォード・モーターは27日、米国に電気自動車(EV)と車載用リチウムイオン電池の製造拠点を新設すると発表した。投資額は114億ドル(約1兆2654億円)で、約1万1千人を新規雇用する。フォードとして米国での電気自動車(EV)関連では過去最大規模の投資となる。車載用電池の製造拠点は韓国のSKイノベーションとの合弁となる。フォードはEVシフトを本格化する方針で、車両と車載用電池の生産体制を拡充する。
テネシー州にフルサイズピックアップトラック「Fシリーズ」のEVを製造する拠点を新設する。車両組立工場は製造時の二酸化炭素(CO2)排出量が実質ゼロとなるカーボンニュートラルとする予定。車載用電池の生産技術の研究開発も行う。
ケンタッキー州には、SKとリチウムイオン電池を製造する合弁工場「ブルーオーバルSK」を新設する。製造した電池は北米で製造するフォード車、リンカーン車に供給する。
今回の投資はフォードがEV向けに2025年までに300億ドル(約3兆3千億円)を投資する一環。フォードは30年までに世界の新車販売の4~5割がEVになると予測、フォード車とリンカーン車のEV化を加速する方針で、車載用電池を含めて生産体制を拡充する。