芝浦電子への株式公開買い付け(TOB)をめぐり、台湾電子部品大手の国巨(ヤゲオ)は5月28日、芝浦電子が「シナジーが不透明」などとしていることについて反論する見解を表明した。

ヤゲオは「当社の買付価格は6200円と、ミネベアミツミの提示する5500円を12.7%も上回っているにも関わらず、芝浦電子側は、(1)具体的なシナジーが不明確、(2)外為法の審査状況によりヤゲオの取引の実現可能性に疑義が生じている、と主張している」と指摘。

その上で「常に芝浦電子との協議を実施し、特に技術面で想定されるシナジーを具体化する用意があるにも関わらず、シナジーが不明確、と一方的に断言されてしまうのは残念。ヤゲオの粉体工場やデザインセンターを芝浦電子と共有し、潜在的なシナジーについて議論できればと考える」とした。

また、外為法などの承認については、「公開買付期間の末日までにクリアランスを取得できる見込みには、懸念を感じていない。買付期間中に主要な許認可を得ることは一般的だ」と反論した。