4月10日に開いたミネベアミツミと芝浦電子の友好的TOB発表会見の様子

芝浦電子は4月24日、同社へのTOB(株式公開買い付け)合戦の様相を示しているミネベアミツミと、台湾電子部品大手の国巨(ヤゲオ)について、従業員及び主要取引先に対して実施したアンケート調査の結果を公表した。大半がミネベアミツミに好意的な反応を示しており、同社の判断を後押ししそうだ。

従業員への調査は4月17日に実施し、約670人から回答を得た。「ホワイトナイトとしてミネベアミツミが登場したことで、安心しましたか」という質問に対し、「安心した」30.8%、「やや安心した」57.3%で、計約81%が肯定的に回答。「やや不安になった」7.7%、「不安になった」4.2%を大きく上回った。

また、「芝浦電子の親会社として、どちらを望みますか」という質問では、「ミネベアミツミを望む」45.7%、「どちらかと言えばミネベアミツミを望む」46.5%で、計約91%がミネベアを肯定的に受け止めている。

主要仕入先(21社、同17~18日調査)もミネベアミツミを評価。主要仕入先からは「芝浦電子の親会社が日本企業(ミネベアミツミ)であることを望みますか」という質問に、「そう思う」66.7%、「どちらかと言えばそう思う」23.8%で、約91%がミネベアミツミを待望していることがわかった。

また、「当社の親会社が外資系企業(ヤゲオ)であることを望みますか」という質問に対しては、「あまりそう思わない」33.3%、「そう思わない」 66.7%となり、合計100%で、ヤゲオによる子会社化を待望する向きは皆無だった。

主要販売先(31社、同)の調査でも、「芝浦電子の親会社が日本企業(ミネベアミツミ)であることを望みますか」という質問に、「そう思う」45.2%、「どちらかと言えばそう思う」38.7%で、約84%がミネベアミツミに好意的だった。

芝浦電子は「当社の企業価値の源泉は、従業員並びに創業以来培ってきた仕入先及び販売先との信頼関係。これらのステークホルダーとの良好な関係維持をとても重視している」とし、アンケートの結果も踏まえて引き続き検討し、決定事項があればすぐに開示するとしている。