デンソーは19日、最大で約4万7千人の社員に株式インセンティブ制度を導入すると発表した。デンソー株を5年間の譲渡制限付株式として、従業員持株会を通じ支給する。社員の資産形成を支援するとともに、エンゲージメント(働きがい)を高め、企業価値の向上につなげる。

 これまで対象としていた経営役員以上に加え、社員にも制度を導入する。支給する株式数は役職に応じて異なり、経営幹部級は400株、管理職級は160株、一般社員は40株。導入にあたり、同社は12月2日付で自己株式のうち286万6640株(約55億円相当)を処分し、持株会へ割り当てる。

 トヨタ自動車系の部品メーカーでは、従業員の自社株保有にインセンティブを設ける動きが広がっており、トヨタ紡織や豊田合成、中央発條なども制度を導入している。