トヨタのEV「bZシリーズ」
トヨタ自動車の佐藤恒治社長は5月8日、2026年に電気自動車(EV)の世界販売を150万台とする目標を見直す方針を明らかにした。佐藤社長は「各地域でEVに対する実需のペースのリアリティーが見えてきているタイミングになっている」と述べ、足元のEV需要低迷を踏まえて計画を引き下げる。
トヨタは21年12月、30年にEV販売を350万台とする計画を掲げ、23年4月にその中間目標として26年までに150万台とする方針を示した。ただ、欧米を中心にEV需要が伸び悩む中で24年5月の決算会見で、佐藤社長は150万台の目標にはプラグインハイブリッド車(PHV)も含む考えを示していた。
8日に発表した26年3月期の電動車販売は、EVが前年度比2.1倍の31万台、PHVが同29.8%増の20万9000台と大幅に伸びる見通しを示した。計51万9000台となるが、26年の目標値に対しては3分の1程度にとどまる。
佐藤社長は「実需のペースが変われば基準も変えていくもの。150万台の数字は見直しをかける」と語った。計画変更後の台数や30年目標については明言を避けた。