3カ月連続トップのホンダ「N-BOX」

 7月の車名別国内新車販売台数(登録車と軽自動車の合計)は、ホンダ「N―BOX(エヌボックス)」が3カ月連続の首位だった。今春に実施した一部改良に伴う商品性向上が奏功し、前年同月比1.3%増の1万6715台と4カ月ぶりに前年を上回った。7月の国内新車販売は同3.6%減と7カ月ぶりに前年を割り込んだが、車名別の上位では10車種中6車種がプラスを確保するなど、堅調なモデルが目立った。

 日本自動車販売協会連合会(自販連、加藤敏彦会長)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)が6日、車名別販売台数をそれぞれ発表した。スズキ「スペーシア」は同12.1%増と2桁増を確保し、2カ月ぶりに2位に浮上。昨秋発売したアウトドア仕様が人気を集めた。3位のトヨタ「ヤリス」も同19.7%増と好調で、前年にSUV「ヤリスクロス」の出荷を停止していたため反動増が生じた。

 6月は2位だったダイハツ「ムーヴ」は、新型車効果で7月も同2.2倍と好調を維持。ただ、総合順位では5位に後退した。

 登録車のランキングではヤリスが11カ月連続の首位。今年2月の一部改良以降、好調が続いている。2位はトヨタ「カローラ」が3カ月ぶりに復帰。ただ、セダンタイプの落ち込みが響き、同15.4%減と伸び悩んだ。

 軽のランキングは、エヌボックスが首位を14カ月連続に伸ばした。前年同月が受注残の解消により高水準だったダイハツ「タント」は同38.1%減と大きく台数を落とした。

 上位車種では好調なモデルも目立つが、総台数は前年を割り込むなど需要停滞への警戒感は強まっている。全軽自協は「物価高の影響などが心配されるが、モデルチェンジを受けた車種による市場活性化を期待したい」とした。