現行ローグ(北米仕様)
現行エルグランド

日産自動車は2月13日、2025年度に北米市場にSUV「ローグ」(日本名=エクストレイル)のプラグインハイブリッド車(PHV)を投入するなど、業績回復に向けて商品ラインアップを強化する計画を発表した。PHVモデルには三菱自動車のPHV技術を応用して搭載する。

ローグは日産の主力市場である北米の基幹モデル。日産は25年イヤーモデルへの切り替えがうまくいかず、インセンティブ(販売奨励金)が高い水準で推移している。米国市場ではハイブリッド車(HV)やPHVの人気が高まっていることから、ローグPHVを25年度に投入する。26年度にはエンジンを発電機として使用する同社のシリーズハイブリッド技術「eパワー」もローグに搭載して北米市場に投入する。

25年度は、日本市場向け軽自動車の新型車に加えて、コンパクト電気自動車(EV)や、EV「リーフ」の新型車の生産を開始する。約15年間フルモデルチェンジしていない大型ミニバン「エルグランド」の新型車は26年度に生産する見通しで、eパワーも設定する。

また、HVモデルの競争力を強化するため、第3世代のeパワーを25年度に欧州市場向けSUV「キャシュカイ」に搭載する。新しいeパワーは、弱点とされている高速走行での燃費を15%改善するとともに、コストも低減する。

eパワーは、減速エネルギーの発生が少ない高速走行での燃費が悪く、高速走行が多い北米市場での展開が遅れている。第3世代は16年度に実用化した第1世代のeパワーと比べて燃費を20%向上。HVセグメントでトップクラスの低燃費とし、コストも20%削減する。ローグと大型ミニバンに設定するeパワーは第3世代となる。

(2025/2/19更新)