トヨタ自動車は、2025年度の世界生産(トヨタおよびレクサスブランド車)を約990万台とする計画を固めた。うち国内生産は330万台、海外生産は660万台。3年連続で国内生産300万台を超える見通し。トランプ新政権での北米市場や中国市場などが不透明な中、認証不正による稼働停止からの挽回生産やハイブリッド車(HV)の好調で24年度計画の970万台超えを見込む。
1月23日までに一部の部品メーカーに伝えた。トヨタは国内の開発体制や技能の維持に必要な〝目安〟を300万台としている。コロナ禍の20年度に300万台を割り込み、その後の半導体不足で22年度まで300万台以下が続いたが、23年度からは300万台以上の生産を継続する。
トヨタは30年以降、BCP(事業継続計画)や人材確保などの観点から中部地域の生産能力を一部、東北や九州に移管することを検討している。電動化や知能化が進む中、国内のサプライチェーン(供給網)を最適化し、豊田章男社長(当時)が「石にかじりついてでも守る」とした国内300万台体制を維持していけるか、も注目される。