日産自動車の内田誠社長は2月13日、業績低迷の責任を問われ、「混乱を収束することが責務であり、方向が見えれば次の人にバトンタッチする準備はある」と話し、引責辞任も問わない覚悟で経営再建に取り組む姿勢を示した。
同社の2024年4~12月期決算は、営業利益が前年同期比86.6%減の640億円、純利益は同98.4%減の51億4800万円にとどまった。通期の純損益は800億円の赤字を見込む。26年度をめどに4000億円規模のコストを削減する経営再建策の実効性が問われている。
内田社長は同日の決算説明会で「進退は指名報酬委員会や株主の最終判断」と前置きした上で、「果たすべき務めに1日も早くめどを付け、可及的速やかに後任にバトンタッチしたい。従業員と株主から『もう必要ない』と言われることがあれば、しがみつくことは(ない)」と話した。
同社は、社外取締役を含めて現在60人超の役員体制を2割削減する方針で、今年3月中旬までには体制を発表するとしている。