用品市場は、タイヤやバッテリーなどの消耗品類の堅調な需要が2025年も続きそうだ。自動車用品小売業協会(APARA、小林喜夫巳会長)がまとめた加盟4社の24年1~10月の売上高は、「タイヤ」が723億円、「オイル」が226億円、「バッテリー」が180億円と、いずれも前年同期の実績を上回り、好調を維持している。底堅い車検需要に加え、外出機会が増えたことで、メンテナンスのニーズが支えた格好。こうした傾向は今も続いており、今年もカー用品業界を支える重要なアイテムになるのは間違いない。

 商品面では、高機能品が注目を集めそう。大口径化が進むタイヤは、今年も静粛性や走行性能を高めた高付加価値品の人気が高い。ホイールなど周辺商品を提案するチャンスにもなるため、小売り各社は拡販に力を入れている。また、苦戦が続いているカーナビゲーションシステムも、動画配信サービスの視聴など顧客のニーズを取り入れた高機能品の発売が相次いでいる。競合モデルや純正品との違いをアピールできれば、反転攻勢のきっかけになる可能性も高い。

 また、用品類を販売していくには、いかに店舗に来店を促せるかがポイントになる。長期休暇前の点検・整備のニーズを喚起するなどしていけば、各社の業績を押し上げる効果もありそうだ。