トヨタ自動車は5日、韓国・LGエナジーソリューションと米国で生産する電気自動車(EV)向け電池の供給契約を結んだと発表した。LGは2025年にミシガン州の工場でトヨタ専用の生産ラインを稼働させ、年間20㌐㍗時の電池を供給する。まずは同年にトヨタがケンタッキー州の工場で生産する3列シートSUVに搭載する。
LGによる投資規模は4兆㌆(約30億㌦)で、電池セル(単電池)とモジュールの生産ラインを新設する。電池出力が高い4元系(ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウム)の「NCMA電池」を生産する。供給量は現行EV「bZ4X」(電池容量=71.4㌔㍗時)の約28万台にあたる。他のEVにも順次、搭載していく。
トヨタは、EVの世界販売を26年に150万台、30年に350万台に引き上げる方針。米国ではトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ケンタッキー(TMMK)で25年からEVを現地生産する。車載電池は、LGに加え、ノースカロライナ州にトヨタが新設する電池工場「トヨタ・バッテリー・マニュファクチャリング・ノースカロライナ(TBMNC)」の生産分を用いる。
小川哲男北米本部長は「長期目線でリチウムイオン電池の安定的な供給を受けることは、当社の生産および商品計画において不可欠だ」とコメントした。