政府系ファンドのINCJ(旧産業革新機構)は、保有するルネサスエレクトロニクスの株式の一部を売却して出資比率が10%以下となり、主要株主から外れると発表した。
INCJは保有する株式のうち、890万株を市場外取引で売却することを決定した。売却が完了すると、INCJの保有株式比率は現在の10.4%から9.9%に下がる。
INCJとトヨタ自動車、日産自動車、デンソーなどは2012年12月に、ルネサスの経営再建を図るため総額1500億円の出資を決定し、INCJは約1384億円を投資した。その後、ルネサスの業績回復とともに株式を段階的に売却してきた。今後はルネサスの成長戦略の進ちょく状況や株式需給を考慮して25年3月末までに処分する方針。