オンライン会見で説明する明間純代表執行役社長CEO

経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)は8月8日の決算会見で、リストラの進ちょく状況を説明した。予定している約1500人の人員削減へ向けて、ほぼ予定通りの希望退職の応募があった。また、茂原工場(千葉県茂原市)の閉鎖時期を従来発表の2026年3月から年内に前倒しし、データセンターへの転用を急ぐ。

明間純代表執行役社長CEOは、海外拠点の人員減も進んでいるとし「大変心苦しい状況ではあるが、身の丈にあった体制に向けて取り組んでいる」とした。

JDIは、主力だったスマートフォン向け「一本足」打法からの撤退に向け、車載が中心となる石川工場(石川県川北町)への生産集約を進めている。「ビヨンド・ディスプレー」を掲げ、半導体やセンサーなどを次の収益の柱とすることを目指している。

車載事業を子会社化して柔軟な経営を進めるための新会社「AutoTech(オートテック)」について、明間氏は予定通り10月1日付の設立へ向け「急ピッチで準備している」とした。

また、センサー関連などの新分野について「新しい商材を一刻も早く立ち上げて、収益構造の転換を図りたい」と述べた。

同社の募集した希望退職は、国内従業員(約2600人)の約半数に相当。これらを通じて損益分岐点を下げ、2026年度の黒字化を目指している。