ビッグモーターによる自動車保険金の不正請求問題で、東京海上日動火災保険は1日、ビッグモーターへの保険代理店委託契約の解除に向けた協議を行っていくと発表した。契約解除の方針を表明したのは、損害保険ジャパンに次いで2社目。ビッグモーターと代理店契約をしているのは7社で、他社も追随するとみられる。

 東京海上日動はビッグモーターとの契約解除方針は示したものの、保険契約をしている顧客保護を前提としているという。同社との契約解除が決まった場合は顧客に書面で通知し、「顧客の意向も踏まえた上で、ビッグモーター以外の代理店に変更させていただく」(東京海上日動)としている。

 その上で「保険金不正請求を防げなかったこと、ビッグモーターの工場を紹介していたことについて心よりお詫び申し上げる」(同)と陳謝した。

 同社は2020年度から3年間社員を出向させていたが、「出向先は保険販売部門で板金部門ではないため、保険金の不正請求を知り得る立場になく、不正請求に関与もしておらず、認識していた事実もないことを確認している」という。

 また、同社は顧客専用の問い合わせ窓口(0120-365―332)を設置した。