マツダは1月13日、ベルギーで同日開幕したブリュッセルモーターショーで「MX-30」のプラグインハイブリッド車(PHV)を公開した。発電専用のロータリーエンジン「8C」を新開発し、シリーズ式プラグインハイブリッドシステムとして駆動用モーターと組み合わせた。ロータリーエンジン搭載車の販売は、2012年に生産終了した「RX-8」以来11年ぶりとなる。今春投入する欧州を皮切りに、日本へも順次導入していく。

17.8kW時のリチウムイオン電池を搭載し、バッテリーのみの航続可能距離は85km(WLTPモード)を確保した。エンジンでの発電を含めた走行可能距離は明らかにしていない。急速充電にも対応するほか、1500Wの外部給電にも対応する。

新たに開発したロータリーエンジンは、排気量830ccとした。最大出力55kW、最大トルク117Nmを発生する性能を持つ。駆動用モーターは、最高出力125kW、最大トルク260Nmとした。

欧州での販売価格は、ドイツでは3万5990ユーロ(約498万円)から、英国では3万1250ポンド(約490万円)からに設定した。日本での価格や投入時期は明らかにしていない。

マツダは、地域ごとの市場ニーズなどに応じて展開していくため、電気自動車やPHV、ハイブリッド車など多様なパワートレインを展開する「マルチソリューション戦略」を展開している。今回発表したシリーズ式PHVモデルの投入により、パワートレインの電動化を加速させていく考えだ。