マツダは、9月5~7日に開かれる「ラリー北海道」にSUV「CX‐60」で参戦すると発表した。マツダのエンジニアがドライバーを務める。一般的に、大柄で最低地上高も低い都市型SUVでラリー競技に挑むのは珍しい。同社は「過酷な走行環境での競技を通じて技術を鍛え、得られた知見を量産車にフィードバックする」としている。

同社はトーヨータイヤ、モータースポーツ専門店のマジック(川戸泰介代表、兵庫県西宮市)と協力して出場する。昨年は「CX‐5」で参加したが、今年は「ラージ商品群」のCX‐60に切り替えた。

参戦するのはクロスカントリーラリーシリーズ「XCRスプリントカップ北海道」の「XC-2」クラスで、エンジンは直列6気筒ディーゼルの「SKYACTIV-D 3.3」を搭載。ドライバーはマツダの開発エンジニアである寺川和紘さん、石川美代子さんが務める。

同ラリーは帯広市周辺で行われ、総走行距離は630km超に及ぶ。競技区間に当たる約100kmの走行時間を競うため、オフロードの林道を走破するスピードが問われる。エントリー車両は小型車やスポーツタイプが多くを占めるが、近年は三菱自動車のピックアップトラック「トライトン」など車体サイズが大きなモデルでの参戦も増えている。

CX‐60も全長4.7m超、全幅約1.9mと大きいが、縦置きエンジンと後輪駆動ベースのプラットフォームを採用して重量配分にも考慮するなど、大柄な都市型SUVながら走行性能にもこだわっている。また、1月の「東京オートサロン2025」では、大型リアウイングや競技用シートなどを取り付けたラリー用のコンセプト車も展示していた。