日産自動車は21日、東北大学、材料科学高等研究所、多元物質科学研究所と共同で、常温暗所でも効果を発揮する空気酸化触媒活性種でウイルスを不活性化する技術を開発したと発表した。ウイルス表面のタンパク質を酸化して変性、分解することでウイルスを不活性化できる。通常、空気中の酸素を酸化するには光照射が必要だが、特殊な触媒を使用することで常温暗所でも効果を発揮することが特徴という。将来的には空調機器や空気清浄機のフィルターなどに応用していきたい考えだ。

 日産などの検証によると、ウイルス表面のタンパク質を酸化して不活性化することで標的細胞への結合やウイルスの感染力が低下した。また、新型コロナウイルス・オミクロン株のスパイクタンパク質の受容体結合ドメインを処理することで結合活性を下げられることも確認できたという。