ダイハツ工業は30日、オゾンを利用した除菌装置「ミラクルバスター」を開発したと発表した。同社の「くらしとクルマの研究所」が排ガス処理で開発中の技術を応用して実用化した。同日、福岡県久留米市の図書館などが同装置の活用を開始した。除菌装置の開発は「ウルトラバスター」に続く2機種目で、今後も自動車開発などで得た技術や知見をコロナ禍での生活支援に役立てるという。

 同社は排気ガスに含まれる粒子状物質(PM)の処理手法としてプラズマを用いた技術の開発を進めている。ミラクルバスターはプラズマの副生成物として生じるオゾンの活用に着想を得て、同研究所と日本特殊陶業が共同開発した。施設内が無人となる夜間などに同装置を起動し、効率的に大きな空間を除菌する。空間だけでなく物体表面も除菌可能で、いずれもウイルスを99%以上除去する。

 同社は2月、紫外線でウイルスを99%除去するウルトラバスターを開発。医療機関への無償貸与のほか、全国の販売拠点にも設置を進めている。