日本自動車輸入組合(JAIA、クリスチャン・ヴィードマン理事長)が6日発表した2021年度(21年4月~22年3月)の外国メーカー車新規登録台数は、前年同期比2・0%減の25万343台だった。前年割れは3年連続となったが、全需よりも落ち込みが小幅だったことで登録車全体に占める外国メーカー車のシェアは9・4%と、統計開始以来最高となった。年度上期は同18・5%増と好調に推移したが、下期は半導体をはじめとする原材料のひっ迫に伴う新車減産を受け、国内供給も滞った。足元ではロシアによるウクライナ侵攻が輸送上のリスク要因となるなど状況改善の見通しは立っておらず、4月以降も市場は手探りの状況が続きそうだ。

 外国メーカーのブランド別ではメルセデス・ベンツが同9・1%減の5万551台で7年連続の首位を守り、前年3位のフォルクスワーゲンが同8・7%増の3万5011台で2位、前年2位のBMWが同7・6%減の3万3610台で3位と続いた。ルノー、ランドローバー、アバルト、フェラーリ、ベントレー、アストンマーチンの6ブランドが最多台数を更新した。

 価格帯別では1千万円以上が同23・7%増の2万9164台で7年連続の増加、400万円以上1千万円未満が同0・2%増の11万5273台で3年ぶり増加だった。400万円未満は同6・0%減の8万8933台と8年連続で減少した。

 輸入車全体では同3・1%減の32万5396台で3年連続の減少となり、このうち日本メーカー車は同6・7%減の7万5053台で2年ぶりの減少だった。

 22年3月単月の外国メーカー車新規登録台数は、前年同月比19・3%減の2万6428台で7カ月連続の減少だった。落ち込み幅は減少に転じた21年9月以降で3番目に大きく、前月からも8・2㌽悪化した。上位10ブランドのうちポルシェを除く9ブランドが前年割れとなった。価格帯別でも1千万円以上が同21・6%増の3468台となった一方、400万円以上1千万円未満が同14・1%減の1万2734台、400万円未満が同24・2%減の8345台と、量販価格帯の低迷が浮き彫りになった。