日本自動車輸入組合(JAIA、クリスチャン・ヴィードマン理事長)が11日に発表した2021年の外国メーカー車モデル別新規登録台数は、BMWミニの「ミニ」が前年比9・8%減の1万8208台で6年連続トップとなった。フォルクスワーゲン(VW)の「Tクロス」が同2・6%増の9159台で2位となるなど、トップ20のうちSUV専用車種が過去最多の7モデルを占めた。一方で、VWの「ゴルフ」は統計開始以来初めてトップ3を外れて5位となり、メルセデス・ベンツ(MB)も初めてトップ5圏外となるなど、上位陣の顔ぶれが大きく変わった一年だった。

 3位には同1・9%増の8663台でBMW「3シリーズ」が続き、13年以来8年ぶりにトップ3に返り咲いた。前年2位のMB「Aクラス」は同43・9%減の5990台と大きく落ち込み10位に後退し、前年9位の「Cクラス」もトップ20圏外となった。20年7月に国内投入されたVW「Tロック」が同129・2%増の7241台で6位となり、ジープ「ラングラー」も同20・4%増の6931台で初めてトップ20入りするなどSUVが躍進した。上位20モデルのうち、SUV専用車種全7モデルを含む13モデルが前年実績を上回った。

 前年3位のゴルフは、21年6月に全面改良を果たすも15・7%減の7631台で5位にとどまった。全面改良モデルではMB「Sクラス」が同258・8%増の5321台で5年ぶりにトップ20入りした。

 半導体をはじめとする部品不足に起因する新車供給の遅れを受けながらも、21年の外国メーカー車販売台数は微増ながらも前年超えで着地したものの、ミニを除く全モデルが1万台割れとなった。1万台超えは19年の6モデル、20年の3モデルと減少傾向にある。顧客ニーズが多様化し、人気モデルが分散した実態が浮き彫りとなった。