ジェイ・バスが生産する路線バス「エルガ」(ディーゼル車)

 いすゞ自動車と日野自動車は28日、路線バスの電気自動車(EV)の生産を2024年度から開始すると発表した。また、2社とトヨタ自動車は共同でこのEVの路線バスをベースとした燃料電池車(FCV)の開発向けた検討を開始する。EVバスの開発はいすゞが主導し、従来のディーゼル車よりもレイアウトの自由度が高いEV化によって車内のフルフラットエリアを大幅に拡大。環境性能の向上に加えて、車内移動時の安全性を改善する。

 新型EVは、いすゞと日野の合弁会社であるジェイ・バスで生産する。同社で路線バスの開発を担当するいすゞが新型EVバスも引き続き開発を担う。バッテリーやパワートレインの調達先は現時点では非公表。

 同EVバスをベースに、トヨタのFCV「ミライ」や燃料電池バス「ソラ」のFCシステムを組み合わせたFCVバスの開発も検討する。EVと部品の共通化を図ることで開発コスト低減を目指す。

 3社は21年3月に「コマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ(CJPT)」を設立し、商用車のCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)技術やサービスの開発に共同で取り組んでいる。24年に投入するEVバス、開発を検討するFCVバスもCJPTと連携して、車両コストの低減や普及方法について取り組んでいく。