走行中のトラック荷台から飛行する様子

 日本通運(NX)は、災害時輸送や医薬品などの緊急輸送にドローンの活用を検証する実証実験を10日にNXグループ伊豆研修センター(静岡県伊豆の国市)で実施したと発表した。国内物流業界として初めて夜間飛行や、ドローンポートが設置できない状況を想定した走行中のトラックや傾斜面からのドローン離着陸を試しその効果を確認した。

 実証実験は日通総合研究所(永井裕社長、東京都千代田区)と共同で実施した。緊急時を想定したドローンの離着陸を検証したほか、遠隔地からの医薬品輸送を想定した状態管理テストを実施した。既存の航空貨物輸送とラストワンマイルのドローンを組み合わせた一貫輸送における品質を確認するため、NXが独自開発した梱包資材を使用。温度帯管理(保冷・保温)や位置情報追跡などの状態管理をテストし、自動離着陸、自律飛行のもとで現状の技術レベルを検証し課題を抽出した。