住友三井オートサービス(SMAS、露口章社長、東京都新宿区)は20日、特定の企業間で社用車を共有する「企業間カーシェアリング」の実証実験を福岡市で開始したと発表した。テレワークの普及で社用車の稼働率が低下する企業もある中、企業の固定費削減に向けた取り組みとして実用化に向けた課題を洗い出す。
まずはSMAS福岡支店と同じビルに入居する住友商事九州(髙橋和之社長、福岡市博多区)の2社で実施する。平日の業務時間に車両をシェアリングし、事業性や利便性を検証する。実証実験は6月1日に始めており、22年3月31日まで行う予定。期間中に順次参加企業と運用台数を増やす計画だ。
車両予約システムは新たに開発した。東海理化とdotD(小野田久視CEO、東京都港区)が提供するスマートフォン(スマホ)アプリと連動させることで、スマホで車両の施解錠を行えるようにした。車両はSMASのリース満了車を活用し、将来的には企業が保有する車両をカーシェア車両へと転用できる仕組みも目指す考えだ。