トヨタ自動車は4日、福島県で水素技術の社会実装に向けた検討を始めると発表した。来年中にもスーパーやコンビニエンスストアの配送用トラックを燃料電池車(FCV)に切り替え、採算性にも配慮した事業モデルをつくって他の地方都市に展開していく。
トヨタと福島県のほか、日野自動車といすゞ自動車、イオンや大手コンビニ3社、アサヒグループホールディングスなどの合わせて12社と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が参画する。福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)で製造された再生可能エネルギー由来の水素も活用し、燃料電池(FC)トラックや水素ステーション、運行や水素充てんを最適化するシステムを整備、地域実情に応じた水素サプライチェーン(供給網)を実装する。FCトラックの台数は数十台規模になるという。このほか、FCVベースのキッチンカーやドクターカーの運用、県内の工場や店舗で水素を活用する取り組みなども進める。
開発や実装の成果は、日本に多い人口30万人規模の都市へと展開していく考えだ。