8月の登録車と軽自動車を合わせた新車販売台数は、前年同月比16・0%減の32万6436台だった。登録車が前の月よりもマイナス幅をやや縮めたものの、前年同月が高水準だった軽は落ち込み幅が拡大。新車市場の回復は足踏み状態だった。国産車メーカーのブランド別ではスズキが唯一の前年同月超を果たし、トヨタが5カ月ぶりに落ち込みを1桁に戻した。このほかのブランドは前月よりも落ち込みが悪化し、特に大型車メーカーは軒並み4月以降で最大のマイナス幅だった。

 日本自動車販売協会連合会(自販連、加藤和夫会長)が発表した登録車の販売台数は、同18・5%減の19万7832台。8月の実績としては1968年の統計開始以降、下から5番目の低水準だった。マイナス幅は前月よりも1・9㌽改善し、5カ月ぶりに20%を下回った。

 ブランド別で落ち込みが大きいのが大型車だ。受注から納車までのリードタイムが長いため、新型コロナウイルス感染症拡大による影響が乗用車メーカーよりも遅れて本格化してきた。いすゞ自動車が同50・1%減の5150台と半減したほか、日野自動車が同36・0%減、三菱ふそうトラック・バスが同33・9%減、UDトラックスが同23・6%減だった。

 全国軽自動車協会連合会(全軽自協、堀井仁会長)がまとめた軽の販売台数は同11・8%減の12万8604台。前年が新型車効果や消費税増税前の駆け込みによって統計開始以降2番目の高水準だったこともあり、マイナス幅が前の月よりも10・7㌽拡大した。

 ブランド別ではスズキ、マツダが2カ月連続、トヨタが11カ月ぶりのプラスだった。半面、6月に新型車「タフト」を投入したダイハツは、新型タントの効果で販売を伸ばした前年同月を下回った。