日産自動車は10月3日、売却の検討が報じられているサッカーJ1「横浜F・マリノス」について、「筆頭株主であり続ける。地元である神奈川県、横浜市に対して引き続き貢献する」との声明を発表した。ただ、「長期的戦略の一環として株主構成の強化について積極的に検討している」としている。
日産は、同チームを運営する横浜マリノス(中山昭宏社長・横浜市港北区)の株式の74.58%を保有している。声明ではチームについて「日産の伝統と価値観、地元を大切にする姿勢の象徴であり、今後もチームの目標達成や将来の発展を支援し続ける」としている。
同日、横浜市の山中竹春市長らは日産に対し、チームが市内での活動を継続するよう求める要望書を提出したことを明らかにしていた。
経営再建中の日産は「事業の安定性を確保し、強固な基盤を構築することで、従業員やパートナーを支援し、地域社会に貢献していく」としている。日産は2026年度の自動車事業の営業利益とフリーキャッシュフローの黒字化に向け、経営再建計画を全社一丸で進めている。