ながら運転に起因する事故が増えている
警察庁が発表した2025年上期(1~6月)の交通事故発生状況によると、スマートフォン(スマホ)などを操作しながらの「ながら運転」に起因する死亡・重傷事故の件数が、統計がある2007年以降で最多の68件にのぼった。このうち6割近くが20~30歳代のドライバーだった。
交通事故死者数は前年同期比1.8%減の1161人だった。このうち65歳以上は同1.4%増の659人となり、高齢者比率は56.8%となった。
75歳以上の高齢運転者による死亡事故は176件となった。当事者が運転者のみの「車両単独」事故が4割以上を占めた。また、飲酒運転による死亡事故は192件で「近年は横ばいで推移している」(警察庁)という。ドライバーの3割以上が20歳代だった。
外国人運転手による死亡・重症事故も増加傾向にある。上期は258件となり、全体の2%超を占めた。国籍別では「韓国・朝鮮」と「中国」で約4割を占めており、「ベトナム」がそれに次ぐ1割強だった。
在留外国人や訪日観光客の増加に伴い、事故も増えている。警察庁は対策の一環として、外国の運転免許を日本の免許に切り替える「外免切り替え」制度を厳格化する方針を示している。