三菱自動車は11月5日、タイにある第3工場を2027年半ばから休止すると発表した。再開時期は未定。同工場の生産車種は第1工場に集約する。タイではローン審査の厳格化で厳しい状況が続いており、同社は昨年からタイでの構造改革に着手している。加藤隆雄社長は「今のタイバーツの状況を考えると、(再開は)協業などによる台数の増加がない限りは他の目的で使用する」と話した。第3工場を倉庫などとして有効活用し、コスト削減を図る。
第3工場では、「エクスパンダー」と「エクスフォース」のハイブリッド仕様のほか、「ミラージュ」「アトラージュ」を生産している。これらは第1工場に集約して生産効率を高め、第3工場は車両生産以外で活用する。外部で借りている倉庫を同工場に集約することなどを想定しており、外部流出費用を削減して収益改善につなげる。
従業員については「適宜、適切な人員に削減する」(加藤社長)方針とした。昨年から実施している構造改革では、すでに約500人の削減を完了している。


