レクサス「LS」が6輪ミニバンへと大きく姿を変える。レクサスインターナショナルの渡辺剛プレジデントは「センチュリー」のブランド化を念頭に「われわれレクサスは、もっと未来に向けて自由な発想でチャレンジできる環境ができた」と理由を明かす。6輪構造を採用したのは「ショーファーカー(運転手付き車両)にフォーカスすると、どのようなバリューが生み出せるか。それにチャレンジした」と説明した。
「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」のレクサスブースで初披露された「LSコンセプト」。LSは、1989年の立ち上げ時からレクサスブランドをけん引してきた車種だけに、伝統的なセダンからミニバンへの〝転身〟には販売現場からも驚きの声が上がる。
もっとも、ショーファーカーの主流がセダンから大型ミニバンに移行していることも確かだ。しかし、レクサスブランドには「LM」がある。LSコンセプトはLMと何が異なるのか。
ミニバンをショーファーカーに用いる場合、「課題となるのが3列目にストレスなくアクセスできるドアだ」と渡辺プレジデントは指摘する。開口部を広げるためにはリアタイヤ径を小さくする必要があるが、大型ミニバンの荷重を支える必要もある。そこでタイヤを増やす発想が出てきたという。「6輪をやりたかったとか、デザイン的に新しいことをやりたかったわけではない」(渡辺プレジデント)。必要な機能から導き出された「6輪」というわけだ。
現行のLSは発売から8年目に突入した。販売現場からは「セダンじゃないとショーファーカーではない」と言う声も漏れるが、渡辺プレジデントは「一つのクルマでバランスを取らせるのは限界がきている。より尖ったニーズに対し、価値のある方向でプロダクトを考えていくことでブランド価値を表現できれば」と話す。
ショーファーカーとしての乗降性やパッケージを優先する手段として採用する6輪構造。法規的なハードは少ないものの、乗り心地や全輪操舵の旋回軌道など、まだまだ技術的に解決すべき課題は多いと言う。それでも渡辺プレジデントは「LSというブランドをスタートさせたプロダクトで、次の時代のレクサスをつくり直す」と意気込む。



















