スズキが11月6日に発表した2025年4~9月期連結決算(国際会計基準)は、売上高が前年同期比0.3%増の2兆8642億円、営業利益は同17.5%減の2764億円、当期純利益が同11.3%減の1927億円の減収減益だった。為替影響や原材料価格の高騰により、利益は5年ぶりに減少した。通期見通しはオランダの中国系半導体メーカー・ネクスペリアの出荷停止の影響など先行きが不透明とし、期初公表値を据え置いた。
4~9月の世界販売は、同2.8%減の約152万3000台だった。主力市場のインドでは物品・サービス税(GST)の税率引き下げ前の買い控えが起き、同5.6%減の約81万2000台となった。欧州(同21.8%減)やインドネシア(同7.1%減)も伸び悩んだ。一方、国内は販売好調な「フロンクス」など登録車のラインアップ増が寄与し、同3.5%増の約35万5000台となった。
営業利益段階では、為替影響で281億円、原材料価格の上昇で239億円の減益要因となったが、原価低減(192億円)などで一部を吸収した。
通期は売上高6兆1000億円(前期比4.7%増)、営業利益5000億円(同22.2%減)を見込む。


