仏ルノーは30日、最高購買責任者のフランソワ・プロボ氏が31日付で最高経営責任者(CEO)に就く人事を発表した。プロボ氏は21年の中期経営計画「ルノリューション」策定を主導したほか、23年からは日産自動車、三菱自動車とのアライアンス購買組織「APO」のマネージングディレクターとして購買部門の責任者を務めてきた。日産との関係への影響などが注目される。

 ルノーでは、日産との資本関係見直しを主導してきたルカ・デメオCEOが7月15日に退任。ダンカン・ミント最高財務責任者(CFO)が暫定CEOを務めてきた。

 プロボ氏は仏パリ工科大学を卒業後、経済財政省財務局に入局した後、国防大臣の上級顧問などを担当。2002年にルノーに入社し、ルノー・ロシアの最高執行責任者(COO)やルノーサムスン(現ルノーコリア)のCEO、中国担当上級副社長などを歴任してきた。1968年生まれ。

 ルノーが31日に発表した2025年1~6月期の上期決算は、売上高が前年同期比2.5%増の276億ユーロ(約4兆7千億円)と増えた一方、商品構成の悪化や研究開発費の増加で営業利益率は同2.6ポイント減の4%に低下した。