日産自動車は5月21日、欧州市場で2025年後半に発売する新型電気自動車(EV)「マイクラ」を発表した。提携するルノーのEV「R5EV」の兄弟車で、デザインは日産の欧州拠点が手掛けた。
新型マイクラは6代目で、復活は約2年ぶり。過去には日本でも「マーチ」として売られていたが、23年に生産を終えた先代同様、日本市場への投入の予定はない。
新型マイクラは、主に都市部での走行を想定したBセグメント車で、全長4m以下、全幅は1.8mを切っている。ルノーのEV部門会社アンペアのAmpRプラットフォームに、容量が異なる2つの電池を搭載する。容量40kWhのモデルは、モーター出力90kW(約122仏馬力)、航続可能距離は308kmを想定。52kWhモデルは、モーター出力110kW(約150仏馬力)、航続可能距離は408kmとしている。
半円状のデイタイムランニングランプや、ドアロック解除時にはヘッドランプが点滅する「ウェルカムウィンク」、内装には富士山のモチーフを取り入れ、個性を演出した。運転支援技術「プロパイロットアシスト」などで安全性と快適性を高めた。
日産は経営再建計画「Re:Nissan」で、欧州市場については自社開発車はBセグメントの一部とCセグメントのSUVなどに絞り、特に小型車はルノーとの協業で展開する方針を示している。26年にはルノーのAセグメントEV「トゥインゴ」をベースとした車両の生産を始める予定だ。