牧野フライス製作所は27日、東アジア専門の投資ファンドMBKパートナーズから法的拘束力のある買収提案を受領したと発表した。ニデックによる買収劇で不安定化した事業環境を立て直す〝ホワイトナイト〟候補として、早期に交渉を進め、最終合意に至りたい考えだ。
牧野フライスは2024年12月、ニデックから株式公開買い付け(TOB)の打診を受けた。今年4月にニデックが同意なきTOBを実行に移すと、牧野フライスはホワイトナイトを探すとともに対抗措置を発動していた。
ニデックは5月8日にTOBを撤回したものの、牧野フライスは一連の買収劇を通じて株価が乱高下するなど事業環境が不安定化。「かかる状況が続く場合には当社の企業価値に悪影響が及ぶ可能性が否定できない」(牧野フライス)ことから、ホワイトナイトの手を借りて事態収束を図る狙いだ。