これまでに8兆円超の巨費が投じられた

 政府による新たなガソリン補助制度が22日始まった。これまでは、ガソリンの平均価格が1㍑185円程度になるよう補助金を出していた。新制度では、ガソリンと軽油に対し、1㍑当たり最大10円を補助する。

 同日から段階的に補助額を増やす。新制度最初の週となる22~28日は、ガソリンの全国平均小売価格が前週より1㍑当たり5円下がるよう支援する。それ以降は買い控えを防ぐため、毎週1円ずつ小売価格が下がるよう補助額を調整していく。仮に補助なしの価格が一定の場合、6月26日以降に1㍑当たりの補助額が10円に達する見通し。

 ガソリン補助金は、原油価格の高騰を踏まえ2022年1月から始まった。明確な出口戦略を描けずにズルズルと続き、これまでに8兆円超を投じた補助金の必要性や効果をめぐって賛否両論ある。野党からガソリン税(揮発油税)の暫定税率廃止を求める声も高まっており「結論を得るまでの時限的な措置」として今後も続くことになったが「参院選を意識したばらまき」との批判もある。