マツダは4月23日、「上海モーターショー2025」で今年発売する中国市場向け新型SUV「EZ-60」を発表した。重慶長安汽車との協業によるNEVの第2段で、電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)をそれぞれ設定する。航続可能距離はEVで約600km、PHVでは1回の給油で1000km超を想定している。

マツダは2030年までに現地生産のNEVを計4車種、市場投入する計画を掲げる。EZ-60は全長4850mm、全幅1935mmの後輪駆動車。運転支援機能ほか、音声やジェスチャーで操作できるインフォテインメントシステム、3D(3次元)ヘッドアップディスプレー、計23個のスピーカーなどを備えて先進性や快適性を高めた。PHVでは前後重量配分を50対50とするなど走行性能にもこだわった。

長安マツダは昨年、NEV第1段となるセダン「EZ-6」を発売した。EZ-60とともに競争激しいNEV市場を開拓する役割を担う。

毛籠勝弘社長はこの1年間、北京や重慶、上海などの主要都市を視察し、スピード感や先進性を肌で感じたという。23日の記者会見では「複数の新エネルギー車を擁して新境地を拓くことにチャレンジしていく。中国のお客さまに生き生きとした体験を提供するブランドを目指す」と意気込んだ。