中国・比亜迪(BYD)は、高級車ブランド「仰望」の旗艦セダン「U7」を中国で正式発売すると発表した。電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)を展開し、PHVには排気量2.0リットル水平対向4気筒エンジンを発電用として搭載する。LiDAR(ライダー、レーザースキャナー)やカメラと連動した電動サスペンションも搭載し、快適性を高めた。
水平対向エンジンは自社開発したという。全高は約730ミリメートルと、従来の排気量2リットルエンジンから約220ミリメートル低くすることで、低重心化とボディーの空気抵抗低減に効果をもたらすとしている。容量52.4キロワット時の電池を充電し、航続可能距離は1千キロメートルという。EVも容量135.5キロワット時のブレード型電池で720キロメートル走行可能としている。
電子制御のアクティブサスペンションは、LiDARなどで前方の路面状態を認識し、減衰力をあらかじめ調整することで、段差を乗り越える際やコーナリング時の傾きを抑える。先進運転支援システム(ADAS)は、時速95キロメートルでの走行でも姿勢を乱さず障害物を緊急回避できるとしている。3グレード展開のADAS「天神之眼」の最高グレードを搭載する。
王伝福会長は発表会で「新エネルギー車(NEV)が電池、モーター、電子制御、電動サスペンションの『4つの電気の時代』に突入した」と革新技術をアピールした。
価格はEVが70万8千元(約1460万円)から、PHVが62万8千元(約1300万円)から。