三菱自動車が台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業から電気自動車(EV)の供給を受ける方向で調整していることが分かった。鴻海のEVを三菱車として豪州などで販売する。近く発表する見通しだ。
豪州は2025年1月に、EVの普及促進に向けた新たな環境規制「新車効率性基準(NVES)」を導入した。NVESは新車の二酸化炭素(CO2)排出量上限値を定め、達成できない自動車メーカーに罰金を課す規制で、基準値は今後段階的に引き上げる計画だ。
三菱自は、鴻海のEVをOEM(相手先ブランドによる生産)で調達することで、コストを抑えながら迅速にNVESに対応する狙いがあるとみられる。
鴻海の劉揚偉会長は、14日にオンラインで開いた決算説明会で「1~2カ月以内に日本メーカーとの契約が決まる」と見通しを示していた。