鴻海精密工業(フォックスコン)の劉揚偉董事長(会長)

鴻海(ホンハイ)精密工業(フォックスコン)の劉揚偉董事長(会長)は2月12日、台湾で地元メディアなどの取材に答え、日産自動車の買収に動く可能性について、「買収ではなく提携が主な目的だ」と述べた。ルノー側との接触も認めた。

複数の地元メディアが伝えた。日産をめぐっての動きに公の場で言及するのは初めて。ルノーとの交渉を認めつつ、「株式を取得することは私たちの主要な目標ではない」とした。

また、鴻海として電気自動車(EV)に関する進展を、今後1〜2カ月以内に発表する可能性を示唆した。ただ、これは日産との話し合いとは無関係としている。

鴻海は、自社で開発から製造までを一貫して担う「CDMS(コントラクト・デザイン・マニュファクチャリング・サービス)」を手掛けており、「日本の自動車メーカーとも接触している。日産やホンダもそうだ」と強調。独自ブランドを立ち上げるのではなく、あくまでもデザインや製造を受託する考えを示した。