スズキは6日、2025年3月期の売上高と利益項目すべてを上方修正すると発表した。2024年4~12月期で、日本を中心とした販売増、グローバルでの原価低減活動、為替影響で増収増益となったことから、売上高は前回公表値から1千億円、営業利益は同400億円、当期利益は同200億円、それぞれ引き上げた。
通期では売上構成で1573億円、原価低減で400億円の増益効果を見込む。一方で、通期の生産台数は日本、インドを含むアジア、欧州すべてで下方修正し、330万1千台とした。欧州で同6千台上方修正したものの、ローン審査の厳格化が続くタイなど東南アジア諸国連合(ASEAN)での販売減を見込み、据え置きとした。
24年4~12月期は売上高が前年同期比11.7%増の4兆2837億円、営業利益は同29.2%増の4797億円、当期利益は同31.5%増の3117億円の増収増益となった。日本では24年10月に発売した「フロンクス」などにより、登録車販売が暦年で過去最高の13万2千台となった。主力市場のインドも12月単月で過去最高の25万3千台を販売し、シェア5割超え。暦年の累計卸売り販売も179万1千台で過去最高だった。