1月の車名別国内新車販売台数(登録車と軽自動車の合計)は、ホンダの軽「N―BOX(エヌボックス)」が4カ月ぶりの首位に立った。トヨタ自動車のコンパクト車「ヤリス」を約100台差でかわした。また、ダイハツ車やダイハツ工業からのOEM(相手先ブランドによる生産)供給車でも大幅増が目立った。受注残の解消が進んだことで、新車市場全体の伸びに貢献した。

 日本自動車販売協会連合会(自販連、加藤敏彦会長)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)が6日発表した統計をまとめた。受注残が積み上がっていた小型SUV「ヤリスクロス」の納車が進んだことで、ヤリスは前年同月から3割以上増加。ただ、前月の実績から落ち込み幅を約18㌽も改善したエヌボックスに一歩及ばなかった。両モデルの差は137台で、2月に順位が逆転する可能性もある。

 ダイハツ車は軽の「タント」が約2.5倍、「ムーヴ」も約3.1倍に伸長した。ダイハツがOEM供給しているトヨタ「ライズ」も約3倍だった。ダイハツは昨秋までに継続生産車の法規変更対応を済ませた。このため、複数のモデルで受注残の解消が一気に進んだもよう。前年同月は工場の操業が停止していたため、販売実績も低く、この反動増も重なったとみられる。

 登録車ではヤリスが5カ月連続でトップ。また、3位のトヨタ「アルファード」は1月に一部改良しており、今後も上位を維持しそうだ。軽はエヌボックスなどのスーパーハイト系ワゴンが上位を独占した。