経営再建中の大手部品メーカー、マレリホールディングス(HD)をめぐり、銀行団は融資返済を猶予することで、1月末までに合意した。猶予は先月末に続き2回目。

 マレリは2022年に再建計画が始まり、金融支援を受けるなどしてきたが、追加支援が続く形になる。今後の追加合理化策などが焦点になる。

 ドイツ銀行やみずほ銀行などが主な債権者で、180億円の返済が予定されているが、全ての金融機関が返済猶予で合意したという。

 マレリの前身にあたる旧カルソニックカンセイを、米投資ファンドのKKRが17年に買収し、19年に旧マニエッティ・マレリと統合した。その後、リストラの遅れや日産自動車の減産影響などで業績が悪化し、1兆1千億円超の負債総額を抱え、民事再生の一種の「簡易型」で22年から再建を進めている。