欧州自動車工業会(ACEA)が発表した8月の新車販売台数(乗用車)は、前年同月比20.7%増の90万4509台となり、13カ月連続で増加した。電気自動車(EV)は19万6647台と前年同月からほぼ倍増し、パワートレイン別のシェアも21.7%(同8.7ポイント増)にまで高まった。

 パワートレイン別でガソリン車も29万8415台と微増(同2.6%増)だったが、シェアは33.0%と前年同月より5.8ポイント縮小した。ディーゼル車は10万4142台(同6.8%減)。ハイブリッド車(HV)は21万7940台(同28.0%増)、プラグインハイブリッド車(PHV)は6万7718台(同8.8%増)だった。

 メーカー別では、首位のフォルクスワーゲン(VW)が24万482台(同20.5%増)を販売した。シェアは26.6%と横ばいだった。ルノー(同22.1%増)やBMW(同17.9%増)、メルセデス・ベンツ(同11.4%増)などもいずれも2桁増だった。日本メーカーも前年同月割れの三菱自動車を除き、トヨタ自動車や日産自動車など5社が前年プラスの台数を確保した。

 欧州各国では当局の後押しもあってEVの販売増が続いている。半面、VWがドイツ国内に持つEV専用のツヴィッカウ工場(ザクセン州)で人員削減を迫られ、英国がガソリン車とディーゼル車の販売禁止時期を30年から35年に先送りするなど、〝EV一本足戦略〟の先行き不透明感も増している。