ビッグモータ―(和泉伸二社長、東京都港区)の自動車保険金の不正請求問題で、損害保険ジャパンが9月8日15時半から記者会見を開く。白川儀一社長のほか、SOMPOホールディングスの櫻田謙悟会長も出席する。同社はビッグモーターの不正を知りながらも、白川社長が取引再開を促す発言をしていた。また、その経緯について、親会社であるSOMPOホールディングスの櫻田会長(当時は経済同友会代表幹事)がどこまで把握していたかも注目される。両者の経営責任が焦点だ。

損保ジャパンは、ビッグモーターに37人を出向させていた。また、損保大手3社がビッグモーターとの取引を停止していたのに損保ジャパンだけが2022年7月に取引を再開していた。また、19年春にはビッグモーターに「簡易検査」という制度を導入していた。金融庁はこれらの経緯を問題視し、鈴木俊一財務相兼金融担当相は「経営責任が問われる可能性もある」としていた。

損保ジャパンは7月26日、社外弁護士らによる調査委員会を設置したが、これを8月7日付で親会社のSOMPOホールディングスの設置へと「格上げ」した。同社によると調査委員会の調査は時間がかかるといい、今回の会見は中間発表的な位置づけになる見通し。